岡崎市内景況調査結果

(平成17年4〜6月期分)




〜景況DIは2.8ポイント下降〜

 

岡崎市内の今期の景況DIは、前年同期と比較し△15.1と前回調査より2.8ポイント下降、2期連続でマイナス幅が拡大した。売上DIも幾分下落したが、採算(収益)DIは僅かながらも改善された。
 来期については、景況DIは8.7ポイント、売上DIは6.7ポイント、採算(収益)DIは7.6ポイント、それぞれ上昇を見込んでおり、3期ぶりに改善が期待される。



1.調査対象
  (1)対象企業数  本所各部会役員・幹事事業所 501企業
  (2)回答企業数  有効回答225企業(回答率44.9%)

2.調査対象時期
  平成17年4〜6月期
  (1)前年同期(平成16年4〜6月)と比べた今期の状況
  (2)今期と比べた来期(平成17年7〜9月)の先行き見通し

3.調査時点
  平成17年6月28日〜7月8日

4.調査方法
  ファクシミリによるアンケート方式

5.有効回答企業数内訳
業    種回答企業数構成比
製 造 業6528.9%
建 設 業5424.0%
小売・卸売業5624.9%
サービス業5022.2%
合    計225100.0%

6.その他
 本報告書中のDIとは、「ディフュージョン・インデックス」(景気動向指数)の略で、各調査項目について「増加」(上昇、好転)した企業割合から、「減少」(低下、悪化)した企業割合を差し引いた値である。例えば、売上額で「増加」30%、「不変」50%、「減少」20%の場合のDIは、30−20=10となる。
 


<概 況>


(1)景況判断DI(「好転」した企業割合から「悪化」した企業割合を差し引いた値)
 今期(平成17年4〜6月)の景況は、前年同期(平成16年4〜6月)と比較し、全業種で△15.1と前回調査(平成17年1〜3月、△12.3)より2.8ポイント下降し、2期連続でマイナス幅が幾分拡大した。
 業種別では、小売・卸売業で5.6ポイント増の△7.1、製造業で1.8ポイント増の△1.5と、それぞれマイナス幅が縮小した。逆に、建設業で11.6ポイント減の△33.3、サービス業で10.7ポイント減の△22.0と、それぞれマイナス幅が大きく拡大、引き続き厳しい状況となった。
 一方、来期(平成17年7〜9月)の先行き見通しについては、全業種で△6.4と、逆に8.7ポイントの改善を予測している。業種別では、小売・卸売業で△7.6と小幅ながらも引き続き下降を予測しているが、反面、製造業では引き続き上昇して7.9とプラスに転じる他、建設業で12.6ポイント、サービス業で13.8ポイントそれぞれ上昇し、マイナス幅が大幅に縮小する見通しである。

(2)売上額DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
 今期の売上額は前年同期と比較し、全業種で△9.4と前回調査(△9.1)より0.3ポイント下落した。業種別では、小売・卸売業で17.9ポイント上昇、製造業でも8.0ポイント上昇し、それぞれプラスに転じたが、逆に建設業で23.9ポイント下落、サービス業でも6.9ポイント下落し、それぞれマイナス幅が拡大、これが僅かながらも全体を引き下げる要因となった。
 来期の見通しについては、全業種で6.7ポイント増の△2.7とマイナス幅の縮小を予測している。業種別では、小売・卸売業が16.2ポイント減の△1.9とマイナスに転じるが、他の業種では上昇を見込んでおり、中でも建設業は今期の反動から23.5ポイント増と上昇幅が大きい。

(3)資金繰りDI(「好転」から「悪化」を差し引いた値)
 今期の資金繰りは前年同期と比較し、全業種で△7.6と前回調査(△8.7)より僅かであるが改善した。業種別では、建設業で6.8ポイント悪化しマイナス幅が拡大したが、逆に他の業種では小幅ながらそれぞれ改善し、マイナス幅が縮小した。
 来期についても全ての業種で改善を予測、全業種で5.8ポイント増の△1.8と、マイナス幅が縮小する見通しである。

(4)採算(収益)DI(「好転」から「悪化」を差し引いた値)
 今期の採算(収益)は前年同期と比較し、全業種で△22.2と前回調査(△22.7)より0.5ポイント増と、僅かながら改善された。業種別では、建設業、サービス業でマイナス幅が拡大したが、反面、製造、小売・卸売業についてはそれぞれ7ポイント程度上昇し、マイナス幅が縮小した。
 来期の見通しについても全ての業種で上昇を見込んでおり、全業種では7.6ポイント増の△14.6と、さらに改善を予測している。

(5)その他
@製造業における原材料仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し、67.2と前回調査(59.0)より8.2ポイント悪化したが、来期の見通しについては逆に16.4ポイント増と比較的大幅な改善を予測している。

A製造業における製品在庫DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し、3.2と前回調査(4.9)より幾分改善した。来期の見通しについても△8.0と、さらに改善を見込んでいる。

B建設業における受注(新規契約工事)額DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し△35.8と前回調査(△15.0)より20.8ポイント下落し大幅に悪化したが、来期についてはその反動により△11.7と、一転マイナス幅の縮小を見込んでいる。

C建設業における資材仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し51.9と前回調査(55.0)より幾分改善したが、来期については56.6と小幅ながら悪化を予測している

D小売・卸売業における商品仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し23.3と前回調査(20.4)より幾分悪化した。来期についても25.9と小幅ながらもさらに悪化幅の拡大を見込んでいる。

E小売・卸売業における商品在庫DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し△5.4と前回調査(△16.7)よりも悪化したが、来期については△20.4と一転大幅な改善を予測している。

Fサービス業における利用客数DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
 今期は前年同期と比較し△12.0と前回調査(△1.9)より大幅に下落したが、来期については△6.1と、持ち直しを見込んでいる。

(6)経営上の問題点
 今期直面している経営上の問題点(3つまでの複数回答)としては、製造業では「原材料価格の上昇」、建設業では「請負単価の低下」、小売・卸売業では「需要の停滞」、サービス業では「利用者ニーズの変化への対応」が、それぞれ第1位となった。
 第2位には、製造業、サービス業でそれぞれ「需要の停滞」が、建設業では「材料価格の上昇」、また小売・卸売業では「販売単価の低下」が挙げられた。

@製造業(上位5項目分)
1.原材料価格の上昇        24.1%
2.需要の停滞           14.5%
3.生産設備の不足・老朽化     12.0%
4.製品ニーズの変化への対応     9.6%
5.人件費の増加           7.8%

A建設業(同)
1.請負単価の低下         26.2%
2.材料価格の上昇         15.9%
3.需要の停滞           14.5%
4.経費(人件費以外)の増加      8.3%
5.取引条件の悪化          7.6%

B小売・卸売業(同)
1.需要の停滞           24.6%
2.販売単価の低下         16.4%
3.仕入単価の上昇         11.2%
4.大企業の進出による競争の激化   9.0%
5.人件費の増加           7.5%

Cサービス業(同)
1.利用者ニーズの変化への対応   17.1%
2.需要の停滞           15.4%
3.人件費の増加          12.2%
3.経費(人件費以外)の増加     12.2%
5.新規参入業者の増加        9.8%



<データ>

【全業種】
項   目前年同期比(前回)前年同期比(今回)来期の見通し
景   況△12.3△15.1△ 6.4
売 上 額△ 9.1△ 9.4△ 2.7
資金繰り△ 8.7△ 7.6△ 1.8
採算(収益)△22.7△22.2△14.6
※売上額は、建設業では完成工事(請負工事)額


【製造業】
項   目前年同期比(前回)前年同期比(今回)来期の見通し
景   況△ 3.3△ 1.5  7.9
売 上 額△ 6.4  1.6 12.7
原材料仕入価格 59.0 67.2 50.8
製品在庫  4.9  3.2△ 8.0
資金繰り△ 3.2△ 1.6  ―  
採算(収益)△21.3△13.9△ 6.3



【建設業】
項   目前年同期比(前回)前年同期比(今回)来期の見通し
景   況△21.7△33.3△20.7
完成工事(請負工事)額△15.0△38.9△15.4
受注(新規契約工事)額△15.0△35.8△11.7
資材仕入価格 55.0 51.9 56.6
資金繰り△11.7△18.5△ 7.6
採算(収益)△30.0△38.9△26.4



【小売・卸売業】
項   目前年同期比<(前回)/TD>前年同期比(今回)来期の見通し
景   況△12.7△ 7.1△ 7.6
売 上 額△ 3.6 14.3△ 1.9
商品仕入価格 20.4 23.3 25.9
商品在庫△16.7△ 5.4△20.4
資金繰り△10.9△ 3.6  ―  
採算(収益)△27.3△19.6△16.6



【サービス業】
項   目前年同期比(前回)前年同期比(今回)来期の見通し
景   況△11.3△22.0△ 8.2
売 上 額△11.1△18.0△10.2
利用客数△ 1.9△12.0△ 6.1
資金繰り△ 9.2△ 8.2  ―  
採算(収益)△11.3△18.0△10.2



●平成17年1〜3月期分


●平成16年10〜12月期分


●平成16年7〜9月期分


●平成16年4〜6月期分


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