第1回「介護情報inバーチャルモール」研究会





第1回「介護情報inバーチャルモール」研究会
平成12年8月25日 14:00〜16:00 岡崎商工会議所特別研修室
岡崎商工会議所コーディネート活動支援事業

開会あいさつ(草間コーディネータ)
平成10年度、11年度に続きまして、本年度もコーディネート活動支援事業に採択されました。この内容については、歴史、経過、今年度の事業内容について説明させていただきますけれども、研究会は「介護情報inバーチャルモール」研究会と「遠隔教育事業」研究会の2つあります。
コーディネータというのは、皆様のコミュニケーションを促進するための仲介役の仕事ですので、皆様の情報を公開していただき、お互いのコミュニケーションを深めていただいて、地域活性化につながっていくような研究会にしたいと思います。
コーディネート活動支援事業というのは、コーディネート機関がありまして、これは岡崎商工会議所、コーディネータは、大阪大学の草間と岡崎商工会議所情報化委員会委員長の服部良男さんです。

<内容>
1.平成12年度コーディネート活動支援事業の活動について(草間コーディネータ)


2.OZの現状について(株式会社インターフロンティア 尾上氏)

昨年度、コーディネート活動支援事業からOZというものができました。現在は、参加企業の中からリーダーがなかなかでてきませんが、その中で会議を重ねながら、改善をしているという状況です。
これは、現状こういう状態であるということで、これが最終形態ということではありません。OZはバーチャル オカザキ ゾーン フロンティア、オカザキゾーンということなので、モールという括りにはなっていません。
昨年度は、人が来てもらうために、モールを作っていました。現在のテナントは73店舗あるのですが、上から服、食物という感じで別れて、各お店に入っていく感じになっています。
あと、CGIを使いましてカウンターをつけ、検索もできるようになっています。現状はこのような状態で、これをいかに介護を結びつけていけることができるかと思っています。

3.インターネット上における介護情報ディレクトリーの構築について(岡崎商工会議所 柴田登)

大宮いきいきタウン・ケアねっとわーくというものを、通産省・日本商工会議所が共同参画して、準備を進めています。6月23日にキックオフイベントが行われ、介護関連情報を満載したインターネットのホームページをつくり、これを活用して大宮市民の生活支援、事業者支援をしていこうというものです。当日は200名くらいの参加で賑やかにキックオフいたしました。大宮いきいきタウン・ケアねっとわーく、略してOIC、おいしいネットといわれ行っています。おいしいネットですが、住み良い街づくりに取り組む企業、団体(含行政)を情報面や経営面から支援することで、「やさしくいきいきした街」を実現するために必要となる新しい産業分野(生活産業)の育成を図ります。併せて、大宮に住む生活者を情報面から支援し、生活弱者であっても自立した生活が可能となるような街を目指す、というねらいがあります。
まず、おいしいネットの必要性は、介護保険がスタートして、1.年間4.3兆円の介護サービス市場の出現 2.介護保険に関連する様々なサービス・商品の開発により、事業者の方もニーズがあるのか、どうアピールすれば、お客さんと接点がもてるのか、利用される市民、あるいは家族の方が、どんな事業者がいるのか、どういうサービスを提供してくれる、どんなサービス、商品を提供してくれるのか、という点において不透明な状況となっています。ケアマネージャーの方々に関しても計画は出したけれども、事業を提供してくれる事業者のよし悪しを、どう判断すればよいのか、お客さんからのクレームはどうなのか、介護以外の商品、サービスをどこで調べればよいのか、わからない状況です。これらの情報を整理して、それぞれが結びあえるようなシステムをつくっていきたいといくことで、おいしいネットを立ち上げました。(地域における情報交流の場)。
次にプロジェクトコンセプトですが、12年4月から介護保険がスタートして、事業者と利用者もあまりわからない状況です。10月になってからは、高齢者の方から保険料を徴収するということで行政も説明していますが、進んでいないことが現状です。年間4.3兆円の介護サービス市場が出現して、これまでの「措置」として与えられるサービスから高齢者自らが「選択」するサービスへ変革し、株式会社を含む多様なサービス主体の新規参入を考えれられるようになりました。
岡崎市は8月1日現在で、高齢化率が13%になっています。要介護対象者が3,847名、だいたい全国平均規模です。65歳以上の方のうちで、8月1日現在、8.7%が何らかのサービスを受けています。6月時点ですと、7.6%、1.2%、何らかのサービスを急に受けられるようになってきた。とりあえず、人数が増えてきたのですが、サービスの量も増えてきているようで、当初少なかった利用がここにきて、周知が図られ進んでいます。新規参入についてですが、岡崎市内でケアマネさんがいる事業者は、64社あります。サービス事業者、施設を除いて、102あります。単純計算すると、1社あたり3.8人しかいない。介護保険に関連する様々なサービス・商品の開発・介護保険市場の10倍以上ともいわれるシルバー市場が活性化する可能性。これは、岡崎市の場合ですと、65歳以上の高齢者が4万4千人。市場では、要介護だけの人が対象ではなく、元気なお年よりにどうアピールしていくか、サービスを提供していくか、情報をどう流していくかが、大きなターゲットになるのではないかと思われます。
介護保険から始まる地域の変革 しかし、現実には多くの課題が市民(高齢者や家族)にとって、どんな事業者がいるのか、どんなサービスが受けられるのか、よくわからないということです。岡崎市はこれをカバーするために、10〜11月にかけまして、利用者と事業者、事業者と利用者を別々にそれぞれのアンケート調査を実施して、利用者どんなニーズをもっているか、事業者はどんな内容のサービスが提供できるのかという調査を行います。これができると、非常に使いやすいものになってくるだろうと思います。サービスの方も、配食も月1回、10月から週1回になります。自己負担も300円程度になります。こういう情報もまだまだされていませんので、ディレクトリーができれば順じ、そういう新しい情報を流すことができると思います。
次に事業所にとってですが、具体的にどんなニーズをもってみえるか、どうやってアピールするのかわからない、これこそディレクトリーを使ってやっていけば、いいと思います。続いてケアマネさんにとっては、大宮の場合はポイント制をもっていて、どういうサービスが向いているのか等を作りつつあります。どこで、サービス事業者の格付けをするのかということを、国の方もやっていますので、どこかの段階で間もなくでてくると思います。(介護保険からはじまる地域の変革3省略)
商工会議所としてのアプローチですが、商工会議所の役割としては、地域の産業振興と地域社会の福祉の向上という2つのテーマがあります。岡崎商工会議所の定款の中にも、社会一般の福祉の増進に資する事業を行うというものがありまして、現在まで事業として行ってきたのは、共済制度、退職金制度、医療関係の保険制度等があります。健康診断、労働保険の事務等を行っていますが、21世紀になるとこの福祉分野がもっと拡大するということで、今後、商工会議所も福祉分野で、医療、介護ということにこれから踏みこんでいくことになります。市民・事業者・ケアマネの人々が共有できる場がぜひとも必要です。そのために情報システムの構築をします。OZの中に情報を交換する場を設けて、皆様にネットとして使用いただく場を考えるわけです。通産省、日本商工会議所の共同参画として、大宮商工会議所がモデルケースとして行っています。地域が違えば、その地域の特性が変わってきますので、大宮のものを真似ることはできないと思いますので、大宮のものをベースとして考えていければと思っています。
6ページは利用者、市民と書いてありますが、要介護の方、高齢者の方がパソコンを使用できるかというとできません。電話で市民の方が多くかけてくるそうです。そういったニーズを会議所、行政が受けたものを、ネットの中で検索して、こういうものがありますということで、直接ケアマネさんにやってもらうとなると保険が入りませんので難しいものです。行政については、ネットを使って返信していく。行政も根拠がないと紹介することができない。情報はこのようになっていますということで公平になると思います。ニーズにつきましては、事業者の方にネットを通じてお知らせをする、事業者の方からは、ユニークな取り組みやアピールすることを、ネットを入れて見ていただく。それから、ケアマネージャーさんにつきましては、利用者の代理人としての情報(保険料には入らない)は実際にできるかはわからないですが、理論的にはそのようなものを使って、サービスとしてフィードバックすることができます。ネットとしてのつなぎ方をつかんでいただいて、利用者とコミュニケーションをうまくとっていただきたいと思います。
「おいしいねっと」を核とするまちづくり事業への展望 「おいしいねっと」を核とする生活者に優しいまちづくりへ おいしいねっとを中心といたしまして、事業者への支援といたしましては、経営指導、新規事業のお手伝い、助成、記帳、申告、セミナー、イベントの開催等を行っています。福祉住環境コーディネータ講習会等も行っています。大企業に比べて、中小企業のパソコンの導入がまだまだ遅いということで、できるだけ格安で支援を行っていきます。人の支援として、福祉住環境コーディネータは検定試験です。こちらの講習会等を行って支援していきます。
ボランティアの連携支援として、岡崎市はボランティア団体が72団体で、2,355人います。団体をネットを通じて行うことができれば、よいと思います。(岡崎市の場合、利用者側からの要請は市民病院への送迎をしてほしいという希望が多い。)組織化の支援として、事業者自主ルールの検討とサービス評価の検討については、国の方でもいま進めています。大宮の場合、基準が手すりがあるとか、スロープがあるとか、車イスのトイレがあるとか、いわゆるバリアフリーのチェック項目を作りまして、それでいくつ該当しているかによって、星がいくつということで準備をしています。また、商工会議所の会員になっていますとか、ランク付けで表現していくそうです。
デモ遷移イメージとしては、検索のページがあります。検索ページからバリアフリーの状況等があります。事業者の登録があります。介護種類は、在宅系であるとか、デイサービスとか、取扱商品等が入っています。一言メモでキャッチフレーズを入れたり、場所を表示します。地図から探しますと町名からキーワードを打って、検索結果がでました。その検索事業所の紹介がでるようになっています。そして、ちょっとメールで打ちます。そして、お店の方から返事がきましたということになります。これが、概略ですが、大宮が考えているおいしいネットの感じです。

(岡崎商工会議所 早川)

岡崎商工会議所の取り組みについては、柴田が申したとおりで要約していきますと、介護サービスの事業者、介護支援の事業者の内容をわかりやすく、いろいろな機会に発信していただく。それから、高齢者が人口の4分の1以上になっていくかと思います。そうなりますと、高齢者に対する付加サービス、食料品、衣料品、家具、建築、ペット等、高齢者、介護に関わる方々の必要なサービスということで、膨大な市場が形成されます。さらに、介護を必要とされる家族等にわかりやすく、広く発信していきたいと思います。
昨年度、企業の方で50歳以上の方に、地域貢献意向についてアンケートをとったことがあります。その中で、既に地域貢献をしている人が2割くらい、いい条件があればやりたい方が2割くらいあります。高齢化社会の経済の活力を少子高齢化だけでとらえてしまいますと若い年代に社会的な負担がきまして、暗い将来ばかりみえてきますが、中高年齢者を核にしたいろいろなボランティアの仕組みが、高齢化社会を軽減させるということもあると思います。その中で3つの視点でサービスを利用される方に対して、よりわかりやすく、よりすばやく、このような情報をお伝えるできる仕組みを考えていきたいと思います。
介護保険関連の事業者の情報については、商工会議所は専門ではありませんが、厚生省の方が社会福祉医療事業団というところが,WAMネットの仕組みができています。商工会議所は部外者で、インターネットにオープンになっている情報を拝見させていただいています。関連の業者の方は、イントラネットということで、1つクローズされた中で、さらに深い情報をご覧になれる環境になっていると思いますが、その仕組みは国が運営していますので、全国規模で無料で、国、県、事業者の方が使うシステムになっていますが、立ちあがって間がないということもありまして、非常にいい中身で、関心するわけですが、インターネットで見る限りこれからの状況ではないかと思います。これも、この事業とこれに関連するところで、うまく連携をとって、いまあるWAMネットを意識して、無駄のない、より幅の広い情報が提供できる仕組みを作っていきたいと思います。WAMネットのホームページも地域独自の仕組みとの連携は一定の条件はありますが可能という表示もありましたので、これについても皆さんとつめていきたいと思います。それから、お医者さんは、広告の規制というものがありますので、こういう診療内容、ここです、というような情報しか出せない状況になっています。お医者さんの情報もある程度自由にだせるというのをにらみながら進めていきたいと思います。
特に、福祉の現場で、事業を行っていて、少し気づいたこと、不満なこと、不便なこと等、ぜひこの場で発言いただいたり、事務局に連絡いただいたり、情報をいただきますと、これから作る仕組みが使いやすい、心配りのできた仕組みになっていくと思いますので、来年の2月に向けて、研究会を含めて8回開催いたします。たいへんご多忙の中で、研究会の参加の時間がとりづらいと思いますが、ぜひ皆さんのお知恵をこの仕組みの中に投入いただきたいと思います。

(事業計画全体の説明)(草間コーディネータ)

皆さんより、忌憚のない意見を出していただきまして、皆さん方にとって使いやすい、介護情報ディレクトリーを構築していきますので、研究会に参加していただいて、意見をぜひ聞かせていただきたいと思います。いちおう、私、商工会議所がこういう形のものがいいのではないかということで、技術的には潟Cンターフロンティアに委託いたします。中身、そのものについては皆さん意見を聞きたいと思います。

(意見交換)


次回開催について:9月13日(水) 14:00〜16:00 岡崎商工会議所特別研修室






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