伝統を守りつつ、新たなる改革を求めて
〜登録文化財の事務所リニューアル〜

 合資会社八丁味噌 代表社員 早川純次 氏
 八帖町往還通69 TEL21−0151
 http://www.hatcho-miso.co.jp    



 「ハード面だけでなくソフト面での充実をはかりながら、お客さんと直接向き合った形で伝統の味を伝えていけたらと思います。」と語るのは受注管理部の西尾部長。老舗として岡崎の伝統の味を守り続ける合資会社八丁味噌では、老朽化の進んでいた本社事務所の内装をリニューアルし、3月7日より新事務所での営業をスタートしました。現事務所は昭和2年に建築され、文化財にも登録されている歴史ある建物。外観のレトロモダンなイメージそのままにリニューアルされた事務所は、外観同様趣があり、落ち着いた雰囲気のつくりとなっています。
 エンドユーザとの直販や観光スポットとしての演出など、伝統の味を守りつつも、あらゆる面で改革を実践している同社。ハード面だけでなく、5S(整理・整頓・清掃・しつけ・習慣)にスピード(speed)を追加した6Sを基本に、時代の流れに対応しソフト面での充実もはかりながら、お客さんの声に耳を傾けた柔軟な対応で地道で確実な展開を続けています。
 8月を目標に、ISO9001取得への取組みも始まっているとのこと。「伝統と改革」をバランスよく取り合わせた事業展開に更なる期待が感じられます。


カンボジアの大地、アンコールの風、歴史にふれるミュージアム
〜山本 勇 アンコールミュージアムオープン〜



 山本石産株式会社 会   長 山本  勇 氏
          代表取締役 山本 雅樹 氏

 岡崎市康生通西3丁目29−3 山本ビル5F



 世界遺産に登録されているカンボジアのアンコールワット。その修復作業や、遺跡修復のための石工技術指導等を行なってきた山本勇氏。この度、これまでの足跡の集大成と言える「山本 勇 アンコールミュージアム」を吉良町にオープンされます。
 石匠の父のもと修行をつまれた山本氏は、石に関する各種団体の長に就かれたり、石の専門家としてテレビにも登場するなど多方面で活躍。平成4年、第7次上智大学アンコール遺跡国際調査団に石の専門家として参加したことから、アンコールワットの修復に携わることに。世界各国の修復チームが集まり接着剤を用いて作業をするチームもある中、山本さんが所属する日本チームは“跡方もなく崩れている”遺跡を元通りに修復するために、創建当時と同じ“空積み”と呼ばれる高度な工法を実施。確実に手間や時間がかかり熟練技術が必要とされる工法だが、「今では日本にしかない技術で現地の人にも教えた」とのこと。
 ミュージアムでは、遺跡の修復様子を写したパネル・遺跡のレプリカ・現地で育て上げた弟子達による石彫品などが展示される予定。
 また館内では、イタリア料理の他、カンボジア・タイなどのアジアンテイストあふれる料理が楽しめる「レストラン 森の中のAIUEO(TEL0563-35-3103)」もオープンします。
 「みなさんに気軽に立ち寄ってもらい石工の技術を広く知っていただくとともに、今までお世話になった分少しでも地域のために貢献できれば、と思います。」