3増方式 ⇒ 増販・増客・増収の方式

 シニアアドバイザーセンターの業務は、創業・経営革新の支援ですが、一般の経営相談も少なくありません。先日、エステを経営している女性の方から相談がありました。売上が少なくて困っているとのことで、どうしていいか途方に暮れている感じでした。確かに現在の1ヶ月当たりの客数と1人当たりの利用金額では、家賃を支払っていくのがやっとのようです。お話をお聞きしていても明るさが感じられません。私は、“楽しく仕事をやってみえないのではないですか”と尋ねました。彼女は“ええ”と答え、現状のつらい状況を話されました。
 仕事は楽しくないと成功しません。特に、彼女のやっているエステのようなサービス業や小売業では、お客様に対応する人の感情が伝わってしまいます。
 私が以前勤めていた企業のテナントで、惣菜店と食堂を経営してみえる奥様は、朝5時から仕込みを行い、閉店後片付け終わると夜の12時過ぎの生活を送ってみえました。“大変ですね”と私が声をお掛けすると、“この仕事が楽しいから辛いと思ったことはありませんよ。お客さんから美味しかったと言って頂くのが嬉しいのです”と笑顔で言われました。お惣菜は、シンプルですが美味しく、器を変えれば懐石料理屋でも出せる物で大変人気がありました。
 相談者の女性に、創業の時の事を思い出し、仕事を楽しむこと、お客様から“なぜ、私があなたのエステを利用しなければいけないの”と問われた時の答えを考えていただくようにアドバイスさせていただきました。その答えを考えることで、前向きに事業に取り組むことができ、商売の知恵が出てくるからです。サービス業は、技術と人が、マーケティングで言う“製品”の品質を決めるものなのです。

シニアアドバイザーセンター中小企業診断士 痴山洋次郎