年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。

 皆様には、輝かしい新春を迎えられ、心よりお慶び申しあげます。 さて、わが国経済は、昨年末に発表されました日銀短観によりますと、これまで景気を牽引していた大企業製造業にやや陰りがみられ、底堅さの中にも全体として景気減速感が広がりつつあることを示していました。 最近の急激な円高に加えまして、原油価格や素材価格の高止まり、一方では社会保険料の引上げや配偶者特別控除の一部廃止などが消費に抑制的に働くなど、今後の景気にとって不安材料も少なくありません。 しかしながら、当地域においては、伊勢湾岸自動車道が東名高速道路、東名阪自動車道、名古屋都市高速道路と一体となって、各地域を連結する基幹ネットワークを形成し、名古屋港を機軸とした伊勢湾岸周辺の産業地域へのアクセス強化および物流の効率化が図られ、さらには中部圏の新しい空の玄関となる中部国際空港の開港や、愛知万博『愛・地球博』の開催も間近に控えており、中部経済が更に躍進することに大きな期待を抱いております。
 先立って、平成十七年度税制改正大綱が決定されました。創業・経営革新支援税制を抜本的に統合・強化し、前向きな設備投資や自己資本の充実に向けた取組みを総合的に支援するほか、人材投資促進税制の創出、企業再生の円滑化を図る税制措置など、今後、政府の中小企業対策が一層進んでまいります。 経済が持続的成長への軌道に乗るかどうか大変微妙な時期であるだけに、私はこのたび日本商工会議所の行財政改革特別委員会の副委員長として、中小企業の活性化と行財政改革を側面から提言してまいりたいと思います。 そのような中、岡崎商工会議所では、昨年、役員議員の改選を行い、岡崎経済を磨き地域間競争に打ち勝つための、新たな体制を発足しました。
 今後、岡崎商工会議所では「ものづくり」「まちづくり」「ひとづくり」の3つを重点目標に掲げ、事業に臨んでまいります。 「ものづくり」では、地場産業の育成と新産業の創出を重点的に、「まちづくり」は観光資源を活かした観光文化都市を目指し、住んで楽しい街、住んでワクワクする街づくりに取り組んでまいります。3つ目の「ひとづくり」では、新しく会社をおこす人の育成、事業継承のための後継者の育成や従業員の教育支援だけでなく、それらを指導する商工会議所職員のレベルアップを徹底することで、それがひいては企業へのサービス向上に繋がると考えます。
 岡崎商工会議所は今年で創立113年を迎えます。この長い歴史と実績のもと、『行動する商工会議所』をスローガンにして、地域社会から信頼される商工会議所を目指し、新たな挑戦をしてまいります。  こうした岡崎商工会議所の挑戦に、皆様方のご支援とご協力を心よりお願い申しあげます。  終わりに、皆様方の益々のご発展、ご多幸を祈念いたしまして、年頭のごあいさつといたします。

平成17年1月1日
岡崎商工会議所
会頭 伊藤公正