岡崎市内景況調査結果
(平成16年7〜9月期分)
1.調査対象
(1)対象企業数 本所各部会役員・幹事事業所 509企業
(2)回答企業数 有効回答223企業(回答率43.8%)
2.調査対象時期
平成16年7〜9月期
(1)前年同期(平成15年7〜9月)と比べた今期の状況
(2)今期と比べた来期(平成16年10〜12月)の先行き見通し
3.調査時点
平成16年9月29日〜10月6日
4.調査方法
ファクシミリによるアンケート方式
5.有効回答企業数内訳
業 種 | 回答企業数 | 構成比 |
製 造 業 | 70 | 31.4% |
建 設 業 | 49 | 22.0% |
小売・卸売業 | 46 | 20.6% |
サービス業 | 58 | 26.0% |
合 計 | 223 | 100.0% |
6.その他
本報告書中のDIとは、「ディフュージョン・インデックス」(景気動向指数)の略で、各調査項目について「増加」(上昇、好転)した企業割合から、「減少」(低下、悪化)した企業割合を差し引いた値である。例えば、売上額で「増加」30%、「不変」50%、「減少」20%の場合のDIは、30−20=10となる。
<概 況>
〜景況DIは小幅悪化〜
(1)景況判断DI(「好転」した企業割合から「悪化」した企業割合を差し引いた値)
今期(平成16年7〜9月期)の景況は前年同期(平成15年7〜9月期)と比較し、全業種で△12.9と前期(平成16年4〜6月期、△8.4)より4.5ポイント「悪化」超幅が拡大した。
業種別では、製造業が△1.5とマイナスに転じた他、建設業△23.4、小売・卸売業△11.3、サービス業△19.0と、いずれも「悪化」超幅となり、引き続き厳しい状況となった。
一方、来期(平成16年10〜12月)の先行き見通しについては、全業種で△14.3と、僅かではあるがさらに悪化を予測している。業種別では、製造業で1.5とプラスに転じる他、小売・卸売業では△11.1と幾分の改善を予測している。反面、建設業で△28.9、サービス業でも△23.7と、「悪化」超幅が拡大する見通しである。
(2)売上額DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
今期の売上額は前年同期と比較し、全業種で△3.2と前期(△9.3)より6.1ポイント改善した。業種別では、製造業で10.6と「増加」超幅が拡大した他、小売・卸売業および建設業で、それぞれ「減少」超幅が縮小した。逆にサービス業については△18.9となり、「減少」超幅が拡大した。
来期の見通しについては、全業種で△4.3と「減少」超幅の幾分拡大を予測しているが、製造業および小売・卸売業では「増加」超幅を見込んでいる。
(3)資金繰りDI(「好転」から「悪化」を差し引いた値)
今期の資金繰りは前年同期と比較し、全業種で△7.8と前期(2.0)より9.8ポイント悪化した。業種別では、製造業で横ばいとなった他はいずれも「悪化」超幅となった。
来期の見通しについても、製造業で4.6とプラスに転じる他は、軒並みマイナスとなり、全業種でも△10.0と「悪化」超幅を予測している。
(4)採算(収益)DI(「好転」から「悪化」を差し引いた値)
今期の採算(収益)は前年同期と比較し、全業種で△23.8と前期(△16.0)より「悪化」超幅が拡大し、厳しい状況となった。全ての業種で「悪化」超幅となったが、中でも建設業では△38.3、小売・卸売業でも△33.3とマイナス幅が大きい。
しかし、来期の見通しについては、製造業でプラスに転じる他、全業種でも△19.3と幾分の改善を予測している。
(5)製造業における原材料仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し、56.9と前期(57.6)と同程度の大きな「上昇」超幅となった。来期の見通しについても57.6とさらに幾分の上昇を予測している。
(6)製造業における製品在庫DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し、△3.0と前期(10.1)より13.1ポイント改善した。来期の見通しについては横ばいを予測している。
(7)建設業における受注(新規契約工事)額DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し△4.3と前期(△17.3)より13ポイント改善されたが、来期は△32.6と逆に「減少」超幅の拡大を予測している。
(8)建設業における資材仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し47.8と前期(34.8)より悪化したが、来期についても44.2と「上昇」超幅が拡大する見通しとなっている。
(9)小売・卸売業における商品仕入価格DI(「上昇」から「低下」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し22.2と前期(5.0)より「「上昇」超幅が拡大したが、来期につては20.0と僅かながら改善を見込んでいる。
(10)小売・卸売業における商品在庫DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し△20.4と前期(△12.2)より「減少」超幅が拡大したが、来期についても△20.9と同程度の超幅を予測している。
(11)サービス業における利用客数DI(「増加」から「減少」を差し引いた値)
今期は前年同期と比較し△3.4と前期(△12.3)より「減少」超幅が縮小、来期の見通しについても△1.7と、さらに改善を予測している。
(12)経営上の問題点
今期直面している経営上の問題点(3つまでの複数回答)としては、製造業では「原材料価格の上昇」、建設業では「請負単価の低下」、小売・卸売業では「需要の停滞」、サービス業では「利用者ニーズの変化への対応」が、それぞれ第1位となった。
第2位には、製造業・建設業・サービス業ではそれぞれ「需要の停滞」が、また小売・卸売業では「販売単価の低下」が挙げられた。
@製造業(上位6件)
1.原材料価格の上昇 21.5%
2.需要の停滞 16.5%
3.生産設備の不足・老朽化 12.0%
4.製造単価の低下 10.1%
5.人件費の増加 8.2%
6.経費(人件費外)の増加 7.6%
A建設業(同)
1.請負単価の低下 21.4%
2.需要の停滞 15.9%
3.材料価格の上昇 13.5%
4.経費(人件費外)の増加 11.9%
5.取引条件の悪化 6.3%
6.従業員の確保難 5.6%
B小売・卸売業(同)
1.需要の停滞 28.9%
2.販売単価の低下 19.3%
3.大企業の進出による競争の激化 11.4%
4.経費(人件費外)の増加 10.5%
5.仕入単価の上昇 8.8%
6.新規参入業者の増加 4.4%
Cサービス業(同)
1.利用者ニーズの変化への対応 19.1%
2.需要の停滞 17.9%
3.経費(人件費外)の増加 11.7%
4.新規参入業者の増加 9.3%
5.利用料金の低下 8.6%
6.人件費の増加 7.4%
<データ>
【全業種】
項 目 | 前年同期比 | 来期の見通し |
景 況 | △12.9 | △14.3 |
売 上 額 | △ 3.2 | △ 4.3 |
資金繰り | △ 7.8 | △10.0 |
採算(収益) | △23.8 | △19.3 |
※売上額は、建設業では完成工事(請負工事)額
【製造業】
項 目 | 前年同期比 | 来期の見通し |
景 況 | △ 1.5 | 1.5 |
売 上 額 | 10.6 | 13.9 |
原材料仕入価格 | 56.9 | 57.6 |
製品在庫 | △ 3.0 | ― |
資金繰り | ― | 4.6 |
採算(収益) | △16.4 | 1.6 |
【建設業】
項 目 | 前年同期比 | 来期の見通し |
景 況 | △23.4 | △28.9 |
完成工事(請負工事)額 | △ 6.7 | △34.9 |
受注(新規契約工事)額 | △ 4.3 | △32.6 |
資材仕入価格 | 47.8 | 44.2 |
資金繰り | △10.9 | △28.2 |
採算(収益) | △38.3 | △38.3 |
【小売・卸売業】
項 目 | 前年同期比 | 来期の見通し |
景 況 | △11.3 | △11.1 |
売 上 額 | ― | 8.9 |
商品仕入価格 | 22.2 | 20.0 |
商品在庫 | △20.4 | △20.9 |
資金繰り | △22.2 | △20.4 |
採算(収益) | △33.3 | △28.9 |
【サービス業】
項 目 | 前年同期比 | 来期の見通し |
景 況 | △19.0 | △23.7 |
売 上 額 | △18.9 | △12.2 |
利用客数 | △ 3.4 | △ 1.7 |
資金繰り | △ 3.4 | △ 3.7 |
採算(収益) | △13.5 | △19.6 |
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