2.マルチメディアを活用した地域の活性化


(1)マルチメディアを地域活性化の切り口とする意味
 ディジタル化を切り口とするデータ処理需要の増加や、インターネットの企業や家庭への浸透が続いており、21世紀初頭にかけてビジネスと生活を含めたマルチメディア関連需要の急激な拡大が見込まれることから、岡崎地域を支える新産業としてマルチメディア関連産業を取り上げその育成に取り組む。また、これによりマルチメディア技術の既存産業への浸透・活用を図り、強力な技術産業や製造業を育成する。


(2)岡崎の優れたマルチメディア基盤
@「マルチメディア都市」を目指す岡崎市の取り組み
 平成2年の<テレトピアモデル都市>指定以降、郵政省や文部省の各種の事業・実験に積極的に参加し、マルチメディアを活用した街づくりに取り組んでいる。教育分野でのマルチメデイアの活用は特に進んでおり、併せて、地図情報の活用への取り組みも意欲的に行われている。マルチメディア都市づくりの拠点施設として「岡崎市情報ネットワークセンター」が平成8年にオープンしている。
A株式会社西三河ニューテレビ放送
 昭和58年に設立され、平成2年より放送を開始したCATV事業者で、第3セクターで運営され、現在、市内総世帯の約7割をサービスエリアとしてカバーしている。来年10月より通信事業に参入する予定で、これにより、大容量で安価な市内通信ネットワークの形成が期待されている。未サービス地域への公的資金の投入も検討されており、実現されれば市内の大半のエリアがCATV受信可能となる。
B株式会社岡崎情報開発センター
 昭和53年設立の第3セクターの情報処理会社で、ソフト開発のほかに駐車場案内システムの運用管理等も行なっている。特に、パソコン活用教育事業では実績があり、受講者の累計は延べ7000人超に及んでいる。
C岡崎商工会議所
 平成8年2月に全国の会議所に先駆けて、インターネットのホームページを開設し、地域情報の発信を行なっている。また、インターネットを活用した全国商工会議所ネットワーク【CIN】の構築・運用にも積極的に取り組んでいる。更に、平成8年9月よりLANを導入しデータのディジタル化、一元化を進め業務の効率化に取り組んでいる。
D21世紀を創る会・岡崎
 市内主要団体と企業・個人が参加し、岡崎の活性化と街の魅力を高める為に必要な各種事業に取り組むことを目的として平成7年に設立された。傘下に、先端マルチメディア技術の研究を行なうOkazakiマルチメディア研究会を発足させ、VVC『フロンティア』を立ち上げている。特に、地域活性化を推進する為のシステムの構築を目指した「三河スマートバレーネットワーク」を平成9年10月22日発足させ、研究実践活動を開始している。
E I I C(インターネット・イノベーターズ・クラブ)
 市民のインターネット活用環境をサポートすることを目的として平成7年に設立された会員120名を数える岡崎最大のインターネット同好会。岡崎を紹介するホームページ及びリンク集の作成による地域情報発信への取り組みや、メーリングリストの活用により、インターネットをツールとした地域活性化やビジネスでの活用も模索している。
F株式会社エフエム岡崎
 平成9年9月開局のミニFM局。水野学園(愛知産業大学)が事業主体で第3セクターで運営されている。市内情報の決め細かな発信や災害時の緊急放送としての活用が期待されている。
G良好なインターネット接続環境
 市内に10社以上のインターネットのアクセスポイントを有し、岡崎市は他地域に比べ、良好な接続・利用環境を備えている。



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