第9回会議 会議録





平成10年度第9回新事業創出研究会

開催日時:平成10年12月9日(水) 14:00〜16:00 於 岡崎商工会議所401会議室
出席者 :13社。
コーディネーター:草間晴幸 大阪大学大学院助教授
   同    :服部良男 岡崎商工会議所情報化委員会委員長

  内容:以下の通り。

「草間コーディネーター開会あいさつ」
 事業化へのチャレンジはテンポ良くスピーディーに進めたい。今日の、神谷 篤 氏からのプレゼンテーションに大きな期待を抱いている。

「神谷氏」=岡崎宅配システム=についての事業創出プレゼンテーション
 郊外型大型店の進出により商店街の衰退が進んでいるが、これらの大型店は、高齢者やハンディキャッパーにとって、広いばかりで、買いたいものがどこにあるかわかりにくく、必ずしも買物しやすい場所とはいいがたい。
 このシステムは、電話を中心とする誰でも使いやすい商品発注と宅配を組み合わせた、高齢者やハンディキャッパーにも優しい生活支援ビジネスの構築を目指すものです。

 特徴は、ユーザーと接触する局面では、アナログ対応を原則とするホットな関係を、それ以外は徹底したディジタル対応による迅速かつ効率的なシステム構築目指していることです。
 会員制で、ローカルエリアを対象とし、注文は、TEL.FAX.Webで受け付け、CTI(コンピュータ・テレフォニー・インテグレーション)を活用した受注システムとする。

 情報提供は、mics.FM(テレビ・ラジオ・ショッピングなど)、FAX、情報ネットワークセンター、ボランティア・ネットワークなどにより行う。
 配送は、決められた担当地区の配送に専念し、集金業務は行わない仕組みとする。既存事業者との連携も視野に入れている。
 上記の仕組みを、インターネット、DB、GISを活用して、商店街活性化、高齢者等ハンディキャッパーに優しい地域づくり、コミュニテー・ビジネスの創出などの視点で『暮らしやすいまち・岡崎づくり』の一環として構築するものとする。

「草間」
 ありがとうございました。ただいまの神谷篤さんのプレゼンテーションにつき、協議したいと思います。
M.外出先から注文する場合もあるが、本人確認の良い方法はないか。
M.電報では、受注者側が電話をかけなおして本人確認をしている。パスワードで確認する方法もあるのではないか。
M.宅配をビジネスにするとすれば、既存関連業者からの受注も検討すべき。
M.宅配業務に力を入れるより、本部機能=マーケッティングに特化し、このシステムに注文するメリット創り、何をどう扱うか、メディアとの連携をどの様に創るのか等に焦点を当て事業化に向けて具体的な検討を進めたらどうか。

『神谷』このアイディアには、「このシステムで商品比較や価格比較、珍しい商品の所在確認ができるのではないか」と妻が大いに関心を寄せている。

M. ユーザーのウオンツがどこにあるか明確にしつつ取り組むべき。
M.ターゲットをどこに置くかも重要なポイントだ。
M.どういう商品を、どの客層に流すか、どのようなサービスの内容を創るか等、魅力づくりも合わせて考えよう。新事業創出のための本研究会にとって、非常に良いテーマが与えられたと思う。
M.官の情報との連携も考えておきたい。ここでしか買えない物も作りたい。製造業からダイレクトに販売できるものもある。
M.物流は、設備が絡み、制約が多い。マーケティングには際限がないので面白い領域だ。中小企業が生き残れる仕組みとしたい。
M.サプライヤー・サイドのDBをシームレスに使えることが必要となる。毎日の商品情報の入れ替えをディジタルで行えるかどうかが課題となる。

「草間」このような発想自体は、多くの人が持っているが、採算をどの様にとって行くか、十分に検討しよう。

M.岡崎という枠組の中で、物流がどの様に行われているか、実態を把握し、穴がどこにあるのかを掴んでみよう。 M.マーケティングにエネルギーを注入し、ビジネス構築までもって行こう。
M.日用品のVANでは、完全なペーパーレス化が実現している。メーカー・問屋間でやっていることを置き換え発展させることができる。
M.面白さは、人を介してカスタマイズする発想にある。また、介護保険支援システムとのドッキングも検討したい。
M.決済システムの実証を絡めたチャレンジが出来ないか。
M.まさにそう思う。

『草間』情報流通にも、物流にも、それぞれレベルがあり、どこを自分でやり、どこをアウトソーシングするかが、ポイントとなるのではないか。このあたりで、ワーキングの枠組みと、進め方を協議したい。

M.クローズの中でのオープン(このメンバー)を保証しつつ進めたい。アイディアを出す人と、コーディネートする人のコラボレーションを進めて行きたい。
M.商店街などの意見も検討の過程で取り入れたらどうか。
M.サプライヤー・ユーザー双方の声を聞くことは必要だが、メインはユーザーの声を聞くことだと思う。

『草間』空き店舗対策事業を絡めるなど、公的資金を取り込むことも考えるべきだと思う。

M.公的資金を導入するには、官にとって都合の良い言葉を使う必要がある。
M.公的資金やボランティアなどを組み合わせて地域活性化につなげよう。
『草間』ゼロから物事を創めるのは難しいので、少し積み上がったものや、その流れにうまく乗せて行くことが必要となる。

M.活性化というのは、誰かに依存するのでなく、やりたい人や、やる気のある人がやらなければ成功しない。それで、小さな成功事例を作り、全体の活性化につなげて行く。2月を目途にこのビジネスプランを組み立てたい。

『草間』このワーキングは、神谷さん、杉浦さん、多々内さん、大河原さん、岡嶋さんをコア・メンバーとして発足して頂けますか。

M.全員OK。

『草間』次回には、「青少年のための環境教育プロジェクト」について提案したいと思います。

◎第10回新事業創出研究会は12月24日(木)午後2時より岡崎商工会議所で開催する。
                                       (以上)






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