《危機管理、こんな対策をとっています。》


〜株式会社稲垣屋〜

代表取締役社長 杉浦惠造 氏
玩具花火・パーティーグッズ卸販売、イベント用小型煙火企画
岡崎市舞木町宮下73−1  TEL(0564)48−4887

 

杉浦社長(左)

 稲垣屋さんではずいぶん前から中国との取引きをされているとうかがってますが。

杉浦社長)そうです、この業界で最初の中国との輸入取引きは、1965年に始まりました。はじめは香港やマカオの友好商社を介して行っておりました。

 そういった間には何か問題はありませんでしたか。

杉浦社長)もちろんたくさんありました。品質問題や送られてきた製品が安全基準を満たさないものであったり、現地での工場の事故など本当にたくさんありましたよ。

 その問題の対処はどうされましたか。

杉浦社長)当時の中国はまだ解放政策の時代ではなかったので、それぞれの会社が問題が起こるごとに対応に苦慮しておりました。
 しかし、1970年には「日本輸入がん具煙火協会」設立。1977年には、「中国花火輸入協議会」が設置され、諸問題をとりまとめ、中国側と共同で協議するようになり、中国側が日本の安全基準に基づいたものを生産・輸出することを正式に受諾して、現在のようなかたちが整いました。

 現在、中国との取引きでの危機管理の対応はどことはなんですか。

杉浦社長)先に申しました2つの協会と協議会が1983年に併合し法人化された「全日本中国花火輸入協同組合」は、日本の業者の要望を受入れ、中国側との交渉が円滑に進展し、取引上に起こる問題を未然に防止し、信頼される団体に成長しました。
 中国と取引きをするこの業界の危機管理は、まず組織で対応することではないでしょうかね。個々での問題解決は困難ですね。

 今後、中国からの製品輸入において期待されることはなんですか。

杉浦社長)花火は取り扱い次第で、命にかかわるものです。やはり、安全を最優先に考えた製品が輸入されることを切に希望します。

 ところで、PL保険への加入はどうされてますか。

杉浦社長)PL保険は、法律が施行される以前から、社団法人日本煙火協会を通じて、「施設賠償保険」や「煙火消費賠償保険」、「玩具煙火生産物賠償保険」などに加入しておりました。現在は、製品について我々輸入業者側の責任が適応される保険にも協会を通じて加入しております。

 玩具花火とはいえ、危険な火薬を扱う製品については幾重にも危機管理が施されている訳ですね。

どうもありがとうございました。

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