岡崎女子短期大学 人間福祉学科長 教授・博士(心身障害学)・臨床心理士 武藤久枝 氏

岡崎市中町1丁目8番地4 TEL22−1295

障害児心理の分野にすすまれたのは?

 大学卒業後、愛知県心身障害者コロニーの発達障害研究所で「障害を持つ子供と家族の研究」をしていました。そこで、障害が重過ぎておもちゃが使えない・母親とさえも遊べないという子供に何例か出会いました。また、母親でさえもそういう我が子に対してどう接していいのかきっかけがつかめなくて困っているという現場に出会い、それ以来「障害児教育」・「母親カウンセリング」・「子供と母親の相互作用」等について研究をしています。


具体的にはどのような研究をされているのですか

 障害をもった子供に対する研究ということで言えば、母親が子供に対してどのような対応をしていくかということで、子供の発達は変化します。例えば、「ブーブー(車)」という1語文しか話せない子供に対して「あの赤い車は早く走るね」などという返事を返しても子供には難しすぎます。そういう場合は「赤いブーブー(車)ね」というように2語文で返してあげると、理解し易く子供にとって良い影響を与えます。子供に対して周りがいかに敏感に対応していくか、ということは子供の成長にとって重要なことです。相手に対して敏感に対応していくことが重要であるということは、企業においても同じであると思います。
 また、岡崎女子短期大学 教育研究所では「障害児保育事例研究会」を開催しており今年度も6回にわたり開催いたしました。保育の現場で実際に活躍している方々等を対象に、障害児保育に関しての講演会や事例の勉強等をしており、啓蒙活動にも力を注いでいます。

 岡崎女子短期大学は平成14年に新しく「人間福祉学科」を開設しました。今後少子高齢化が一層進んでいくことは疑う余地のない事実で、質の高い介護のスペシャリストが求められます。また、三河地方は3世代同居が多いという傾向があり在宅介護の希望も高い地域です。そうした“時代のニーズ”・“地域のニーズ”に即した人物を育てていくことで地域の皆様のお役に立てれば嬉しく思います。また、「企業におけるメンタルヘルス」といった分野に関すること等で企業の皆様の相談にのることが可能ですので、そのような際にはぜひご連絡をお待ちしております。

※人間福祉学科では、卒業と同時に介護福祉士の資格取得が可能です。

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