表紙−作者の言葉 生田 薫デザイン室 生田 薫

 仏壇をゆっくり眺めたことありますか?ディテールを一つ一つ見てゆくと、それはそれは細かな心遣いと技が溢れています。「八職」と呼ばれる様々な専門職人さんが息を合わせて始めて生み出される三河仏壇。信仰というだけではなく、連綿と受け継がれてきた先祖を敬う心と職人さんの技が同時に光を放っているのだと考えると、そのパワーがぐっと身近に迫ってきます。一度、ご自宅の仏壇をまじまじとご覧になってみてはいかがですか。どうしてここはこんな形になっているのだろうとか考えながら眺めるのも、意外に楽しいものですよ。


岡崎の三河仏壇

 恵まれた原材料と矢作川の水運が結びつき、この地で始まった仏壇づくり。水害の少ない地域だからこその低い台、豪華な荘厳を見やすいようにと造られたうねり長押などの特徴を持ち「三河仏壇」として生活の中で息づいてきました。木地、宮殿、彫刻、錺金具、漆塗、蒔絵、金箔押、組立。八職といわれる工程全ての職人が現在でも揃い、その技を受け継いでいます。(表紙は、錺金具の模様を生み出す鉄のたがね)ペットボトルを細かく砕き、熱と圧力を加えることで作られるポリエステル繊維。株式会社高木化学研究所では日本市場にペットボトルが出回る10年以上前からこのリサイクルに取り組んでおり、その繊維は作業手袋・自動車のシートクッション、エンジンルームの吸音材など、私達の身近なところで活躍しています。

も ど る