さる7月29日(月)岡崎大学懇話会理事である4大学学長による「まちづくりにおける大学の役割」のテーマで対談が行われました。今回は、対談で話し合われた中から1.まちづくりと大学の関わりについて 2.岡崎における4大学の役割について 3.今後の活動について、対談を要約し紹介いたします。
 なお、対談の詳細については、後日、冊子として発行いたします。ご期待ください。

まちづくりと大学との関わりについて

・元気のない日本を変えるため、新しい国づくりが行われています。それぞれのまちが元気になったら、日本も元気になる。地域の大学として、まちづくりを土台としたひとづくり教育をしていきたいと思います。
・岡崎は、岡崎城を中心として右渦巻き状に発展する方式を 考え始めた家康が、この岡崎で実践し、それを大きくしたものが江戸になります。岡崎のまちづくりは江戸のまちづくりの原型です。そういった良さをいかに岡崎市民が未来に伝えていくか、それが岡崎の大きな役割であると思います。
・新しく環境都市創造コースを作りましたので、環境に配慮した都市づくりという部分で、協力しながら、相談や勉強させていただきたいと思います。現在、岡崎の重要な施設はバラバラの場所にあり、利用者には不便な状況になっていることについては、こちらからお聞きしたいと思います。
・ひとづくりが大きなまちづくりになっていくと考えます。4つの大学の持ち味を活かしお互いにフォローし合うことが必要だと思います。(例えば、図書館についても、ただつくるということではなく、インターネットですべての市民に貸出できるとか、図書館内で大学が得意とする講座を行うなどして、4大学の特色を活かせば活性化につながるのではないかと思います。)

岡崎における4大学の役割について


・大学は、まちの問題を解決できる人材を育てるところであると思います。もし、まちの問題を解決できる人材が育成されれば、どの社会、企業に入っても役に立つのではないかと思います。
・大学間の交流を密にして、地域の活性化を図らなければならないと思います。とくに、岡崎にはユニークな大学が4つあり、いろいろな分野から切り込みができます。それを1つの形として「岡崎学」を構築したらいいと思います。
・大学には、専門の先生がいます。協力させていただく体制は整っていますので、どんどん声をかけていただきたいと 思います。
・岡崎は日本の近代の原点です。それが岡崎の市民に理解されず、岡崎の特色がどんどんなくなっています。プライドを持って、岡崎の特色を明確にするべきだと思います。21世紀の岡崎は何で特色をつくるかということが「岡崎学」であると思います。


(左から 岡崎女子短期大学 中垣学長、人間環境大学 竹市学長、
愛知産業大学・短期大学 内藤学長、愛知学泉大学・短期大学 寺部学長
コーディネーター 名古屋市立大学・大学院 草間教授)


今後の活動について


・先程から「岡崎学」というものが出てきました。4つの大学が共同作業をすることが重要であると思います。
・岡崎市がどのような問題を抱えているか教えてほしいと思います。大学では、これを学生と組んで取り組むことができます。例えば、卒業論文で研究したり、観光パンフレットを作成したり、岡崎に来られた人にプレゼンテーションしたり、英語に訳したり、こんな事から、まちづくりが進むと思います。
・大学、高校、中学という縦の連携も行わなければなりません。いろいろな人、組織と連携することが岡崎のまちの発展につながると思います。
・岡崎の伝統産業を活かしたまちづくりを構築したいと考えています。
・岡崎の発展なくして、そこにある大学の発展はないと思います。それぞれの大学の特色を活かしながら、地域社会の人づくり、あるいは人づくりの中の精神文化、歴史、伝統文化の良さを引き出していきたいと思います。

 最後に、コーディネーターにより『岡崎市と4大学共同による“官学”のための「岡崎学」と、岡崎商工会議所と4大学共同による“産学”のための「岡崎学」を構築していく機会、場所が重要である。』と締められた。

 

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