若い力で明日を変える!

 昨年の役員・議員改選において、服部晃・岡崎信用金庫理事長、太田進造・太田油脂株式会社代表取締役社長のお2人が新副会頭に選任されました。商工会議所の新しいリーダーとして、若さと持ち前のバイタリティーある行動力に期待が寄せられます。
 そこで今回は、服部副会頭に商工会議所活動のあり方や地元岡崎について、抱負やお考えを伺いました。

▲想いを語られる服部副会頭
 岡崎商工会議所 副会頭 岡崎信用金庫理事長
 服 部  晃 氏


Q:最近の経済・金融情勢についてどのようにお考えですか、

 依然、厳しいですね。本来、この地域は自動車関連の製造業をはじめ、悪いながらも比較的落ち込みが少ない地域と言われていました。しかし、ここまで来ますと回復の見込みがなかなか立たず、かなり大きな景気の落ち込みを感じます。私どもが日頃接しているお客様の状況を見ましても、一昨年、昨年に比べて相当厳しい状況が続いていると言えます。


Q:景気が良くなりそうな傾向は、

 良くなる傾向というか、一刻もはやく良くなって欲しいと思うのですが、なかなか厳しいのではないでしょうか。例えば、愛知万博や中部新国際空港など愛知県にはいろんなプロジェクトがありますが、それが岡崎の企業に良い影響を及ぼすかというと、そうなるには時間がかかるんじゃないかなという気がします。第二東名も一時凍結になりましたしね。景気回復がどこまで進むか、少なくとも今年の前半は厳しい状況が続くのではないでしょうか。


Q:そのような厳しい状況のなか、このたび副会頭に就任されました。

 この厳しい状況だからこそやらなければいけないこと、課題が山積しています。まずは、大川会頭が描いてみえるビジョンを実現するために動きやすい環境づくりが大事だと思いますから、その土台となるべくしっかり足元から支えていくつもりです。そして、若い人の意見を汲み取り、事業として反映できるようにしたいと考えています。


Q:以前、青年部の副会長も務められました。

 はい、その頃を振り返ると、「岡崎をこうしたらいいんじゃないか」と活発に意見を交わしていた覚えがあります。今の青年部にもいろんな意見が出ていると思います。だから、そういった意見を反映できる、検討のまな板にのせて若い人の意見を出来るだけ採用して事業に取り組むことが、事業に新しい風を吹き込み、地域の活性化に繋がると考えています。自分自身を振り返ってみましても、やはり50歳を超すといい知恵もなかなか出にくくなります。経験も大事ですが、30、40代の若い柔軟な発想を生かしていくということに意味があるのではないでしょうか。
 あと、辛口かもしれませんが、私が青年部だった当時、「イベントを止めたほうがいい」と言ったことがあります。全てではないですが、イベントはいかにもやっているような錯覚を起こすけど、それは一過性のイベントで終わってしまうことが多いんですよね。それよりも岡崎の商工業の地盤そのものが上がるような、構造的な部分での取組みは何か、岡崎の価値が高まることをやりたかったんですよ。今も私はそう考えています。青年部の方々だけでなく商工会議所の職員も、皆さんしっかりと軸をもって取り組んでいらっしゃると思います。だだ、それが自分たちだけの自己満足に終わらないようにやってほしいなぁと思っています。街づくりに関しては、やはりその場所で事業を営む人たちが継続的に活性化を意識して盛り上げていくことが必要不可欠です。会議所が抱えている問題を若い人たちからアイデアを出してもらって、そのアイデアを効率よく活用していけば、意見を反映した次につながる事業が出来ると思います。


Q:岡崎信用金庫理事長として企業経営において特に留意されている点は、

 信用金庫は営業地区が限定されていますから、地元のお客様からの信頼が一番大切です。岡崎信用金庫には「地域の顧客に最も信頼され愛される金融機関を目指す」というスローガンがありますが、その基本になるのは「信用」の2文字です。役職員がこの言葉の持つ意味の重さを片時も忘れることの無いよう、特に注意しています。
 それと最近は、私どもが取扱う金融商品も投資信託や保険など新しいものもでてまいりましたので、主に30〜40代の若い職員を中心にプロジェクトチームをつくり担当させています。中小企業診断士の資格を持つ職員もいますので、お客様の便利の知恵袋になればと考えています。
 4月にはペイオフの解禁など資産運用が個人責任の時代になっている今こそ、信頼され信用あるコンサルティングを進めることが私たちの取り組むべき大きな課題と感じています。

Q:最後に、服部副会頭の好きな言葉・座右の銘は何ですか?

 “熟慮断行”です。この激しく移り行く時世に対応するには、思案した事を思い切って実行すること、これが大切であり、お客様のニーズに迅速に対応するクイックレスポンスに繋がると思っています。
 “クイックレスポンス”、金庫の職員にも常々言っていることですが、商工会議所も同じです。会員さんから求められることの100までをやろうとすると旬の時期を過ぎてしまいますし、練り上げる時間で不要な部分も生まれてきます。50までしか出来ていなくてもそれをオープンにして、進めながらいいものを作り上げる、これが大事ではないでしょうか。

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