名鉄岡崎タクシー株式会社
取締役社長  
岸本 康典 氏

●出身地:愛知県(1940年生)
●岡崎在勤:平成13年3月〜
●過去の勤務地:名古屋・郡山・大阪・金沢



「岡崎」に対してどのような印象をお持ちですか?

 名古屋鉄道へ入社し、最初に配属されたのが東岡崎駅でした。38年ぶりに戻ってきたのですが、豊かな緑、城をめぐる菅生
の清流、こうしたなかでの落ち着いた街の風情は、昔も今も変わりません。
 しかし、当時の中心市街地といえば「康生通り」でしたが、今では南部地区に移っているように感じます。モータリゼーションが
もたらした都市空洞化現象でしょうが、一抹の寂しさとともに40年近い年月の重みを感じました。





以前生活してみえた、または足を運ばれた街で印象に残っている都市や そこでの思い出などをお教えてください。

 前任地の金沢は、加賀百万石の城下町として栄え、藩主前田家は、加賀友禅、九谷焼、輪島塗、金箔等の産業の振興を図ると
ともに、能などの「わび・さび」といった幽玄の世界を盛んにしました。こうした伝統工芸が、今なお職人に引き継がれております。
 また、戦災を免れ、兼六園、金沢城石川門、社寺の伽藍、武家屋敷、廓などが現存しており、市が整備保存に力を入れています。
 明治維新後、西欧化に邁進してきたわが国において、頑なに日本古来の文化、工芸、町並みにいまなおこだわり続ける金沢市は、
今後貴重な街として生き続けると思われます。





今後、岡崎がどんな街になっていったら、より魅力的になると思われますか?

 岡崎は、徳川家康を生んだ西三河随一の城下町であり、市内には岡崎城や多くの神社・仏閣があります。恵まれた自然環境のもと、
営々として築きあげた歴史遺産と、そこで育まれた伝統文化の充実こそが、街を一層魅力的なものにさせると思います。
 西三河は、自動車産業をはじめ、製造業が盛んで全国に誇りますが、そこで働くみなさんの心を癒す街として発展すればと思います。



 私どものタクシーは、「岡タク」として、永年ご愛顧いただいており大変感謝申しあげております。来年の2月には、規制緩和のため道路運送法が改正され競争激化が予想されますが、今まで以上に質の高いサービスを提供し、いつまでも市民の皆様の「お供」としてお役にたちたいと存じます。



会報表紙へ戻る

インタビュー一覧へ戻る